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10-06-05 至高の時 [クルーズ・回航]

先週「Voyager」のキールの埋まり具合?を確認して帰宅した翌々日に、「来る!6/5...(´ー+`)キラッ不動明王と命名された可愛そうなヨットの救出を乞う!」という嬉しい電文が届きました。

100605_1.jpg金曜の2300に安良里に到着、Voyさんは先週、安良よっとの下を優雅に泳いていた天然真鯛に未練を残していたようでしたので、日中に仕込んでこっそりと持参した天然真鯛の昆布締めを肴に「Voyager」のコックピットで酒盛りを開始すると、こりゃ日本酒しかない!とばかりに7合を飲み干し、大王のためにと封印していた「王紋」までをも開封してしまうという暴挙にでて、飲兵衛の本性を露呈してしまうVoyさんなのでした(私も同罪です!はい)。

安良里までの道中、今夜は軽く早めにお開きと言っていたことなど何処へやら・・・と、何時ものように夜は更けて行くのでありました。

さて、0800起床すると予報どおり絶好の帆走日和、今日こそ「Voyager」は動くのか?いや、動かさねばならぬ!ということで、Voyさん特製サンドイッチとコーヒーで腹ごしらえ、出港準備を整え一旦上陸してプシュ~を補充、そしてそして、いよいよその時が来ました!

1050、世にさまざまな憶測を振りまいていた「安良よっと」こと「Voyager」は、静かにブイを離れ安良里港の出口に向かいます(う、動いてる!)。

100605_2.jpg風はSSW 5m/sec、フルセールをアップしてティラーを固定、メインとジブのトリムを微調整してやると「Voyager」は草原に解き放たれた猟犬のように、ポートタックの詰め開き(クローズホールド)のまま、嬉々として勝手にどこまでも突き進んで行きます。

ずぅ~と鎖(ブイ)に繋がれ運動不足に陥っていたそぶりも見せず、6m/secに上がった風に合わせスピードを上げてゆく安良よっと犬(「Voyager」という艇名はVoyさんの初代愛犬の名前だったそうです。どおりで!)を、やさしい眼差しでただ見守るVoyさんと私でありましたが、そろそろ田子にでも入って昼食にしようと、1150リード・・・ぢゃなかった、ジブシートを引いてタック、スターボのブロードリーチで田子島と弁天島の間を目指します。

尊之島の南にアンカリングすべく進んでゆくと、前方には一面のホンダワラが茂っていて、切れ目を縫いながらようやくアンカリングポイントに到着するも、先行していた見慣れない艇(Voyさん談)に先を越されてしまったため、水深計を見ながら更に奥まで進み何とかアンカーを打つことができました。

100605_3.jpg振れ回しにして、朝食に引き続きVoyさん特製の納豆そば(で良いんですよね?)を堪能してお腹がはちきれそう!西伊豆で憧れていた入り江でのアンカリングをも満喫することができました。

1330、錨地を後にして安良里に戻るべくフルメインのみの機帆走に移るも、「Voyager」は帰りたくないという意思表示なのか、ホンダワラをペラに巻きつけ機走速度を上げようとしないのです。

回転は正常に上がりますのでエンジンに大きな負荷がかかっている様子はありませんが、まぁまぁと、宥めるように後進をかけてもあまり効果はなく、美味しい餌が待っているからと騙しだまし?7m/secに上がった風に乗って1420バースに到着、鎖(ブイ)に素直につながれた「Voyager」でした・・・・・が、しかし、こんなにすぐに帰ってくるならもう散歩には付き合わないゾと言わんばかりに、ポート側スタンのもやいをペラにくわえ込んでしまいました!

原因は、私が浮きをコックピット内まで引き込んでいなかったせいで、浮きが風に飛ばされロープエンドが海中に落下したためでした(デッドスローのアスターンに入っていることにも気付いていませんでした)。

さ~て、ホンダワラを潜って取るべきか悩んでいたVoyさん、これには仕方なく意を決して海中へ・・・くわえ込んだロープエンドを「よこせ」と命じ、ついでに歯磨き?(ホンダワラとペラ表面の清掃)、同時に心配していた鑑札(この場合はジンクのことです!)がちゃんと付いている事も確認できたと、へたばりながらもニコやかに上って来たVoyさんでした(その後、エンジン、スタンチューブも異常ないことを確認済み)。

この間に私はデッキの整頓を終え、一服したところで1530上陸、貸切状態の浮島温泉「しおさいの湯」でふぅ~と脱力して、帰り際酒屋さんでビールを購入、テンダーにたどり着く前に海辺の日陰に座り込んで、夫々1本をグビッ、グビッ、グビッ、プふぁぁぁ~、体の隅々まで染み渡るぅ~!ふと足元を見ると、浅瀬にはソラスズメダイの群れが涼しげに泳いでいて、涼感を演出してくれています。

100605_4.jpg1700、帰艇して改めてもう一杯、今度は冷やしておいた白ワインを1本・・・コックピットで夕日を眺めながら満ち足りた一日を振り返り至高の時を過ごすVoyさんと私でした!

が、これで終わらなかったのが今回の至高たる所以!昼の蕎麦がこなれてきた頃、取っておいた昆布締めの昆布で出汁をひくとVoyさん、ならばと、もう一本の昆布締めを切り、市販のそばつゆにわさびを溶いた即製漬けだれにその半分を漬け込み、残りを肴に飲むことしばし・・・

先週設置し直したインバーターの試運転を兼ね電子レンジでご飯をチン♪、問題なく稼動してVoyさんはご満悦、そのご飯に漬け込んでおいた鯛の昆布締めと漬けだれを乗せ、出来上がった極上の出汁(酒、塩一つまみと顆粒だしを少々加えたもの)をかけて、わさびをトッピング・・・・・いざ!

これは!・・・・・高級料亭でも未だかつて味わったことのない!卒倒するほどの美味しさで、あまりの旨さに二人してバースで悶え、身も心も融けてしまいました!!!(大王にも食べさせてあげたい!と友思いのVoyさんでした。)

この鯛茶の余韻覚めやらぬまま、ジントニックを飲みながら何を話したやら・・・それはそれは全てに満ち足りたまま2330、心地よい眠りに落ちて行く二人でした(ここだけ読んで勘違いしないように!)。

楽しい時はあっという間に過ぎ去るといのが当たり前と思っていましたが、あまりにも充実して満ち足りた一日というものは、結構長く感じるものだということをこの歳にして初めて知り、先日同様翌早朝に安良里を後にしました。

いやぁ~、本当に楽しかった!電文発信元のVoyさんに感謝・かんしゃ・・・・(エコー付きフェイドアウト)です。
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コメント 2

安良よっと

゚。*★お は (。・∀・)ノ よ う★*。゚ございます!
至極の休日を♪感謝☆(人゚∀゚*)☆感謝♪ で、ございました。
先ほどから読みすすむにつれて、ニヤニヤ!ワクワク!ふ~ん!...
また楽しさと、美味しさが甦ってきました。
また、今度!大王と一緒に極上の休日を楽しみましょう。

安良よっと Voy
by 安良よっと (2010-06-07 07:56) 

hoota

これもVoyさんのおかげです。感謝!
「Voyager」ももっと散歩に連れて行って、内臓肥満解消に努めないといけませんね!
最新鋭クーラーも入り、ペラ周りの歯磨きも終わったことですし、今年の夏は遠出?そん時は置いてかないで下さいねぇ~
by hoota (2010-06-07 10:52) 

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