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09-11-15 引き返す勇気 [クルーズ・回航]

今日は、「BIGBEAR」で横浜の「タイクーン」へランチに行く予定でした。

メンバーはゲスト4名と会員のH田さんと私の計6名、集合時間の0900には全員が到着していて、出港予定時刻の0930を待たずに0915、浜離宮を出港しました。

水門を抜けたところで、南8m/sec程度のブローが入りました。予報では午後から風が更に強まるとなっていましたが、このブローを見る限り、全体的に予報より強い風が吹きそうな予感です。

091115_1.jpg天気は快晴、H田さんのヘルムスで東京港内を南下し、西側のコンテナ埠頭を過ぎたところでクッキリと富士山が見えています。

1020、東京港の西航路白灯台を出た辺りで外はSW8m/sec以上吹いていることが分かりましたが、ここは羽田空港の北に当たるところなので、実際は10m/sec以上になっているでしょう。

1040、空港拡張工事海面まで出てきたところで風浪50cm程度、まだ吹き始めの時間なので風浪は低いですがこのまま吹き続ければ、帰る頃には1.5m程度まで成長するでしょう。

工事立標の最東端を回りこみ進路を南西に取ると、当然のことながら風は真向かい、しかも更に強くなってきている・・・波の斜面を見ると独特の網目模様が出てきているので12m/sec以上になってきていることは間違いなさそうです。

GPSで対地速力を確認すると2.5knしか出ていません・・・この速力で更に風が強くなった場合、横浜のタイクーンに着くのが1500前後(ランチどころかおやつの時間)になってしまいます。

091115_2.jpg仮に(今までの経験上、それで済む筈は無いのですが)1時間食事したとして1600横浜発、帰りは追っ手でジブを出し8knで機帆走できたとしても、辺りが暗くなった1.5mの波の中を帰るのは今日の使用艇とメンバーでは危険と判断し、1055風の塔手前で引き返すことにしました。

戻って陸の影に入るまでの間にも、風はますます強くなり、最大で15m/sec程度までになっていたと思われます。

が、白灯台の内側に入ると建物などに遮られ波・風ともに穏やか、実際に見てこない限り、港外では風が吹き荒れているとは信じられないといった具合です。

1230、浜離宮の桟橋に着岸すると風も無く快晴の空の下、更にその感は強くなりますが・・・これが海の怖さですね。

「タイクーン」でランチの予定でしたのでお弁当を持参している訳でもなく、かと言って解散するには天気が良すぎる・・・・・ならば、近くのコンビニで食事とアルコールを調達して、ヨットの上で残念会でもやりましょう!

結局、ヨットで楽しみながら長生きするコツは、無理をせず天候に合わせて遊び方を変えること、たとえ目的地があって出港しても、船や乗員のレベルを考え途中で引き返すことを躊躇わないことです!などとお話ししながら、1500まで残念会をして解散となりました。
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コメント 6

KKR-II

Hoota様、
本当、今日はかなり吹いていましたね。今日はYBMに遊びに行きましたが、当然赤旗。15m以上は吹いていた感じでした。
ところで、金曜日にnautiをシーボニアから回航しました。以前と同じバースですので、今後ともよろしくお願いします。
金曜日は気温も12,3度、最大18mの真上りの中、全部機走でしたが6時間かからず、しかもほとんど濡れずに済み、対荒天性能の高さにびっくりしました。でも、これって堕落でしょうか、、、
by KKR-II (2009-11-15 23:32) 

hoota

KKR-Ⅱさん、とうとう手に入れましたか!
乗り方、遊び方、艇種、メンバーそれぞれ色々、これでご家族が何時も乗ってくれるようになれば最高じゃないですか!
ヨット遊びに堕落なんてことは無いですよ、今日の使用艇が「Bambino」でしたら、迷わずタイクーンだったと思いますし。
要は、乗り手に合った艇を選び、艇に合った乗り方で楽しむ・・・これが一番大切なことだと思います!
ぜひ、一度乗せて下さいね!
by hoota (2009-11-16 00:03) 

鈴木

昨日は、ありがとうございました。
船の限界点がわからず行けそうだなと、思っていました。
荒天時の話など聞けて、考え方が少し変わりました。

どうしても、限界ギリギリを体験してみたい衝動に駆られていました。
海の怖さを理解していませんね。反省反省。
hootaさんの事細かな記事には、驚きです。

これからは、焦ることなくヨットを楽しんで行きます。
次回もよろしくお願い致します。
by 鈴木 (2009-11-16 09:26) 

hoota

鈴木さん、今回は残念でした。
ヨットでは殆どの場合、船よりも人の方が先に限界点に達してしまいます。
今回のような場合、速度は出ないものの艇自体は十分に航行可能なレベルです。
船長として他の人の命を預かる以上、最優先すべきは乗員の安全ですね。そして、この安全の判断は、その時の目的や各乗員のレベルによって大きく変化します。

自然の力というものは人が挑んで勝てるような相手ではありませんので、もし限界ギリギリに挑戦すれば、十中八九、それが最初で最後ということになってしまうと思います。
限界前でも十分に怖い思いはできますので、その辺で満足しておくのが生き残る秘訣でしょうか^^;
by hoota (2009-11-17 04:20) 

さとうしゅう

おいらも長生きしたいです
by さとうしゅう (2009-11-17 21:04) 

hoota

さとうしゅうさん、どうもです。
自然に対して謙虚であれば、殆どの場合生き残れると思います。
それを忘れた時に、自然からの教育的指導がありますが、ちっぽけな人間にとってはそれが命取りとなることも多いようです。
これはヨットに限らず、自然相手の遊び全般に通じることだと、私は思っています。
by hoota (2009-11-18 01:11) 

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